初めまして。
就労継続支援B型事業所に勤務している者です。
この仕事に就いた経緯は、障害者の方の自立支援、生活支援に携わっていきたいという思いが強く、障碍者福祉、障害者支援と一口にいっても、放課後等デイサービス、日中一時支援から就労支援までその容態は様々で、就労関係においても、一般企業への雇用に向けた訓練をする就労移行支援、一般企業での雇用関係を結んだ就労は困難な者が、福祉サービスとしての支援を受けながら、その事業所で雇用契約を結んで一般就労に近い職場環境で働く様態の就労継続支援A型、就労をする上で雇用契約を結ぶことが困難な者が、賃金を得て就労をする就労継続支援B型と大きく3つに分かれています。
就労移行支援においては、各一般企業に就職をするので、賃金、労働条件的に普通の会社員と変わらない待遇で就労ができるわけです。
就労継続支援A型も、雇用先が福祉施設の作業場というだけで、その福祉施設と雇用関係を結んでいるので最低賃金、有給休暇の付与など、労働基準法に基づいた契約内容になっています。
ところが、就労継続支援B型においては、福祉事業者と雇用契約を結ばないため、いわゆる工賃で就労をし、その労働に対する対価は極少額になっていく傾向にあります。
ここで私がなぜ就労継続支援B型の事業所で働いているかというと、雇用関係を結んで就労することのできない者へ、だからこその支援、介護、援助が必要だからと感じたからなのです。
それは、例えば福祉が障害者自立支援法において運営されていて、障碍者福祉や高齢者福祉の一貫性や連帯性がなく、現在の障害者総合支援法に変わって障害者に対する支援の方向性の変化でもわかるように、障碍者本人に寄り添い、その人らしい生き方ができるようにしっかりと支援をしていく、障害者の中でも弱者寄りにある就労継続支援B型の利用者への寄り添い、支援が最も必要であると感じたからです。
支援をしていく中で、利用者への精神的な安定や、やる気スイッチの入れ方など、大変な面も多々ありますが、それがやりがいに繋がっており、私の天職であると感じています。
36歳女、介護の難しさがやりがいに繋がる心地よさ
私はデイサービスで5年以上勤めていた介護の経験がある三十代の女性です。
私はデイサービスが初めての介護のお仕事でした。
始めはどうしたら良いのか分からずに戸惑うことも多かったのですが、一年も経つと介護の仕事は天職だと思うようになったのです。
私の働いているデイサービスは特別養護老人ホームへ入居レベルのいわゆる重度の要介護認定者が多く通われています。
認知症が進み、話すこともままならないような方、幻聴や幻覚に悩まされている方、自身では食事もできないような方が通いで来られている方が半分ほどと自立されている方が半分ほどのデイサービスだったのです。
自立されている通所利用者の方が楽でしょうと言われることも多く、実際に自立の人を多く取り入れたいという職員もいましたが、私は要介護認定度が高い利用者にたいしての思い入れが人一倍あったのです。
食事を拒絶されることもありますし、活動の範囲も狭く、正直介助することが多いため大変ではありますが、そのような人が何か一つでも自分で出来たり、笑顔になってくれることが日々の介護職のやりがいへと繋がっていったのです。
ほぼ寝たきりのご利用者は血圧がすぐに低下し、意識喪失の危険もあったためデイサービスに来ても寝ていることが多かったのです。
しかし、私は体調が良い時を見計らい、何か活動ができないかと考えました。
さまざまなことを試しました。
字を書くことはペンを投げ出されてダメでしたが、寝ておられても他の人がカラオケを楽しむ声を聞いて、リズムを取られることがあることに気がついたのです。
そこで私はカラオケに参加してもらおうとしたのですが、マイクを近づけてもダメでした。
横になられているときに時間があったら横で歌を一緒に歌おうとお誘いしたこともありますが、黙って聞いておられるだけ。
そんな日が続いたとき、ある歌をそのご利用者に歌っていて、ふと歌詞を忘れてしまったのです。
すると、そのご利用者が助けるようにか細い声で歌ってくれたのです。
すぐにやめられたのですが、私は涙が出そうなほど嬉しかったのです。
そのことを家族にお伝えすると、「最近朝から歌うことがある」と教えてくれたのです。
無駄だと思われた活動が無駄ではなかったのだと思い、介護って大変だけどなんてやりがいがあるのかとつくづく考えさせられました。
コメント